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逆ストループ効果 — インクの色が単語の判断を妨げるとき
ふだんは単語が色を妨げますが、回答方法によっては色が単語を妨げることもあります。逆ストループ効果が現れる条件と、このサイトの「単語の意味」モードの読み方を説明します。
ストループの原論文の実験1では、インクの色は単語を読むことをほとんど妨げませんでした(43.30秒対41.00秒)。そのため長いあいだ、ストループ干渉は一方向、つまり単語から色へのみ生じると考えられてきました。逆ストループ効果(reverse Stroop effect)はその反対で、インクの色が単語の意味を判断する反応を妨げる現象です。
いつ現れるのか
単語を声に出して読む課題では、逆ストループ効果はほとんどありません。読むことがあまりに速く慣れた作業なので、色が割り込む余地がないからです。ところが、回答方法を変えると話が違ってきます。ダーギン(Durgin, 2000)は、参加者に単語を読ませる代わりに単語が指す色のカラーパッチを指し示させ、この場合はインクの色が単語と異なると反応が遅くなる逆ストループ効果がはっきり現れたと報告しました。
要点は、回答とより直接つながっている次元が勝つということです。声で答えるなら単語が発話の反応と直結して強くなり、カラーパッチを選ぶ回答ならインクの色が回答と直結して強くなります。並列分散処理モデル(Cohen ら, 1990)も、経路の強さと課題の要求によって、こうした方向の切り替わりを説明します。
このサイトの逆ストループモード
設定で課題を単語の意味に切り替えると、逆ストループモードになります。インクの色は無視して、単語が指す色のボタンを押してください。
- 一致 — 「赤」を赤いインクで。
- 不一致 — 「赤」を青いインクで。
- 中立 — 「赤」を無彩色のインク(ライト画面では黒、ダーク画面では白)で。
ボタンには色見本と色名の文字が並んでいます。見本はインクの色と、文字は単語と直接つながるため、どちらの次元も回答とある程度近い関係にあります。そのため逆ストループモードの干渉はインクの色モードより小さく出たり、人によってはほとんど見られなかったりします。両方のモードを試すと、自分の干渉がどちらの方向に大きいかを比べられます。
結果を見るときの注意点
- 逆ストループモードの中立は無彩色インクの色単語なので、インクの色モードの中立(色付きの記号や文字列)とは性質が異なります。2つのモードの促進・抑制の値を直接比べるより、それぞれのモードの中で一致と不一致の差を見てください。
- 逆ストループ効果はふつうストループ効果より小さいため、試行数が少ないと偶然の変動に埋もれがちです。72回で何度か繰り返し、記録の推移を見るのがおすすめです。
- 単語の意味モードはインクの色を見分ける必要がないので、色覚異常の影響を受けにくくなります。ただし、不一致のインクが依然として妨害刺激として働く点は変わりません。
参考文献
Stroop, J. R. (1935). Studies of interference in serial verbal reactions. Journal of Experimental Psychology, 18(6), 643–662.
Durgin, F. H. (2000). The reverse Stroop effect. Psychonomic Bulletin & Review, 7(1), 121–125.
Cohen, J. D., Dunbar, K., & McClelland, J. L. (1990). On the control of automatic processes: A parallel distributed processing account of the Stroop effect. Psychological Review, 97(3), 332–361.